AnkerMake M5 トラブルシューティング
2023.02.01
フィラメントがエクストルーダー内部で詰まっている/固まってしまった場合の対処法
1.本体の電源を入れ、タッチパネルの [コントロール] > [位置調整] をタップし、ノズルのZ軸を200mmまで上げて、X軸の真ん中まで移動させます。 エクストルーダー上部の押し出しボタンを押しながら、PTFEガイドチューブからフィラメントを引き抜いてください。本体の電源を切って、ホットエンドの冷却を待ちます。
2.六角レンチビット H2.0を使ってエクストルーダー裏面の固定ネジ4本を取り外し、トップカバーとノズルケースを外します。
3.上部カバーと中間カバーを取り外し、六角レンチビット H2.5を使用して押し出しボタンのネジを取り外します。
4.押し出しボタン部分を開けて、ホットエンドに詰まりがないか確認してください。 詰まりがある場合は、ノズルを220℃に予熱し、ニードルノーズプライヤーなどでフィラメントを挟み、引き抜いてください。
5.ホットエンドの下部でフィラメントが詰まり、ニードルノーズプライヤーなどでフィラメントを掴めない場合は、ノズルを220℃に予熱の上、六角レンチビット H1.5でフィラメントを押し込んでノズルからフィラメントを流してください。
6.押し出しボタン、エクストルーダーの上部カバーと中間カバー、トップカバーとノズルケースを元に戻します。
上記の方法で問題が解決しない場合は、ノズルまたはホットエンドを交換することをお勧めします。
詳しい手順については、以下の記事をご参照ください。
また、上記症状については、原因が下記にある場合があります。 併せてご確認ください。
・ノズルを交換したあと、ノズルがうまく締まっておらず接続部でフィラメント漏れが発生している場合
こちらのページをご参照ください:ノズルの交換方法
・ファーストレイヤーに粘着性が無く、モデルがノズル、エクストルーダーに付着している場合
こちらのページをご参照ください:ファーストレイヤーのプリントがうまくいかない場合の対処法
うまくフィラメントが入らない/すぐに抜けてしまう場合の対処法
・PTFEチューブ内にフィラメントが残ってしまっている場合
解決策:
フィラメント検出センサーの清掃方法についての記事をご参照ください。
・フィラメントがフィラメント検出センサーを簡単に通過してしまう。少し引っ張ると、フィラメントがすぐに抜けてしまう。
原因:
- エクストルーダーのバネとフィラメントを同時に押していない。また、フィラメントが正しく挿入されていない。
- フィラメントの挿入がスムーズでなく、抵抗がある。
- 2つの歯車の間の穴にフィラメントが挿入されていない。
解決策:
フィラメントをPTFEチューブに挿し込み、エクストルーダーの上部にある押し出しボタンを押しながら挿入を続けます。抵抗を感じたところで、挿入を止めてください。
コツ:
フィラメントをフィラメントホルダーにセットし、フィラメントの先端を45°にカットして、先端をまっすぐにします(約40mm)。
フィラメントを交換する際は、ゆっくりと引き抜くように取り出してください。 ノズル内にフィラメントが残ることがありますが、これは正常な現象です。
フィラメントのセット方法、ヒートベッドのオートレベリングについては下記動画をご参照ください。
フィラメントが正しく装着されているかご確認ください。
上端のPTFEチューブをエクストルーダーに少し押し込んでお試しください。
・フィラメントがエクストルーダーのギアに引っかかっている場合
・裏面の空気穴から空気が出ているかどうか確認の上、空気が出ていない場合は、エクストルーダーシェルを分解して、ファンを確認してください。ファンが緩んでいる場合は、再挿入するか、新しいファンと交換します。
・エクストルーダーの清掃、スロートクーリングファンの交換をお試しください。
・押し出しバネが緩んでいる、または反発しない、押し出しクランプカバーに引っかかってロックできない場合
押し出しクリップを数回押して反発させます。 エクストルーダーのトップカバーを外し、六角レンチビット H2.5で押し出しバネのネジを外し、再度取り付けます。押し出しバネのネジをしっかり締めた後、2周ぶんほど緩めてください。
・フィラメントがフィラメント検知センサーを通過してしまう/フィラメントを軽く引っ張ろうとすると、フィラメントが引き出せなくなる場合
原因:
・長期間の使用によるノズルの目詰まり
・長期間の使用によるPTFEチューブの劣化
・使用したフィラメントに不純物が含まれている
解決策:
本体の電源を入れます。
タッチパネルで [コントロール] > [押し出し] > [アンロード] をタップし、ノズルを予熱します。
エクストルーダーの押し出しボタンを押し続けて、左肩のフィラメント入口からフィラメントを完全に抜き取ってください。
以下の動画を参照の上、ノズルの清掃をお試しください。
上記の手順で解決しない場合は、以下の記事をご参照の上ノズルとホットエンドの交換をお試しください。
・エクストルーダーのモーターが動かない場合
本体の電源を切り、エクストルーダーのシェルを取り外してください。モーターの端子接続が緩んでいないことを確認し、再度端子を差し込み直してください。
・エクストルーダーのモーターが動かない、異音がする、モーターが前後に揺れる場合
エクストルーダーと本体底面それぞれのUSB-C端子を付け直し、C端子のネジをきつく締めすぎていないことをご確認ください。
・押し出す長さが短すぎる場合
タッチパネルで [押し出し]をタップし、長さを200mmに設定してください。
・予熱を180℃にしても押し出せない場合
フィラメントの材質によって、予熱の温度を変更してください。
PLA:200℃
ABS:240℃
・フィラメントが絡まる/結び目ができてしまう場合
プリントを一時停止し、フィラメントをエクストルーダーから取り出して絡まりをほぐすか、新しいフィラメントを使用してください。
・周囲の温度が高すぎるため、熱が放出されず、エクストルーダーの中でフィラメントが軟化している場合
本体が設置されている場所の周辺温度が、推奨環境の15~35℃を満たしているかをご確認の上、本体を推奨環境下に置いてお試しください。
・フィラメント切れ検出でエラーが報告された後、新しいフィラメントを補充する際に、フィラメントが所定の位置に挿入されない場合
フィラメントをエクストルーダーから取り外し、残っているフィラメントを取り除いてから新しいフィラメントをセットしてください。
具体的な方法については、「メンテナンス」項目の「フィラメントの除去方法と残留フィラメントの清掃方法」をご参照ください。
フィラメントがエクストルーダーを通過した後、PTFEチューブに挿入されない場合
・フィラメントを挿入した後、引き抜くことができない/タッチパネルで押し出しをタップすると歯車の回転音が聞こえるが、フィラメントが押し出されない場合は、フィラメントの先端をまっすぐにして、挿入し直してください。
Wi-Fi接続がうまくいかない場合の対処法
①ファームウェア、アプリに関わる問題の場合
②アクティベーションに失敗する場合
③Wi-Fiが切断されてしまう場合
④AnkerMake Studioに関わる問題の場合
⑤アプリにネットワークが見つからない通知が表示される場合
①ファームウェア、アプリに関わる問題の場合
AnkerMakeアプリに以下のエラーメッセージが表示される場合、下記の方法をお試しください。
- AnkerMakeアプリで、「Wi-Fiネットワーク名」と「パスワード」の両方が正しいことを確認します。
- 企業向けルーター等、二段階認証が必要なWi-Fiではご使用いただくことができません。
- ルーターの設定がIPアドレス自動取得になっている事をご確認ください。固定IPアドレスは端末側で別途設定ができないため、端末がIPアドレスの取得に失敗し、インターネットに接続できなくなる場合があります。
- 2.4GHzの周波数帯で接続されているかをご確認ください。5.0GHz、ならびにデュアルバンドWi-Fiはご使用いただく事ができません
- AnkerMakeアプリで地域設定が「Japan」になっていることを確認してください。デバイスとルーターの設定地域が一致していることを確認します。
- ルーターのチャンネルが現在の国の要件と一致しているか、他にチャンネルが設定されていないかをご確認ください。
②アクティベーションに失敗する場合
- AnkerMakeアプリを最新バージョンにアップデートしてください。
- Wi-Fiネットワークの信号が強く、安定していることを確認してください。
- スマホのホットスポット等、他のWi-fiを使用して、プリンターをアクティベートしてください。
③下記の図のような表示でWi-Fiが切断されてしまう場合
AnkerMakeアプリ
タッチパネル
- ルーターを再起動してください。
- 同じルーターに接続されている他のデバイスが問題なくインターネットにアクセスできるかどうかをご確認ください。
④AnkerMake Stuudioに関わる問題の場合
・リモートプリントができない場合
-以下のリンクからAnkerMake Studioの最新版ソフトウェアをダウンロードしてお試しください。
・プリンターに接続できない場合
-スマホのAnkerMakeアプリにM5プリンターが追加されていることをご確認ください。
- AnkerMake Studioと、スマホのAnkerMakeアプリで同じ地域を選択していることをご確認ください。
・プリンター自体がオフラインになっている場合
-AnkerMake M5を再起動し、ファームウェアを最新版に更新してください。通常、AnkerMake M5はAnkerMake Studioに自動で再接続することができます。
⑤アプリにネットワークが見つからない通知が表示される場合
ネットワークの問題である可能性が高いため、再起動をお試しください。
アプリで3Dプリンタが検出されない場合の対処法
以下の手順をお試しください。
1.スマートフォンのBluetoothをオンにします。
2.AnkerMake M5の電源がオンになっていることを確認します。
3.スマートフォンをAnkerMake M5に近づけます(Bluetoothの最大有効範囲は10mです)。
4.別のスマートフォンで接続をお試しください。
5.これらの手順がうまくいかない場合は、タッチパネルの 歯車(設定) > [復元] をタップしてAnkerMake M5をリセットし、AnkerMakeアプリを使って再度AnkerMake M5とBluetooth接続をお試しください。
※Wi-Fiは2.4GHz帯の周波数にのみ対応 データ転送エラーへの対処法
本体のタッチパネルにデータ転送のエラーメッセージが表示された場合の主な原因は下記の通りです。
・本体のUSB-Cケーブルの接続に問題がある場合
・エクストルーダーのUSB-Cケーブルの接続に問題がある場合
解決策:
・本体のUSB-Cケーブルが緩んでいないか確認します。
1) 下の画像のように、本体の底面カバーを開きます。
2) USB-Cポートのネジが緩んでいないか確認します。緩んでいる場合は、六角レンチビット H2.0を使って締め付けてください。
3)六角レンチビット H2.0を使って、2本のUSB-Cケーブルを取り外し、再度取り付け直します。
・エクストルーダーのUSB-Cケーブルが緩んでいないか確認します。
1)エクストルーダーのUSB-Cポートのネジが緩んでいないか確認します。緩んでいる場合は、六角レンチビット H2.0を使って締め付けてください。
2) 六角レンチビットH2.0でUSB-Cケーブルを取り外し、再度取り付けます。
アプリのBluetooth接続エラーの対処法
AnkerMakeアプリを使用中に、スマートフォンと本体のBluetooth接続が切断された場合、下記画像のエラーメッセージが表示されます。
操作手順
1.お使いのスマートフォンのBluetoothをONにします。
2.AnkerMake M5の電源がオンになっていることを確認します。
3.スマートフォンをAnkerMake M5に近づけます(Bluetooth範囲は最大10メートルです)。
4.別のスマートフォンでの接続をお試しください。
5.上記手順で改善しない場合、タッチパネルの [設定] > [復元] でAnkerMake M5をリセットし、AnkerMakeアプリとAnkerMake M5の再接続をお試しください。
温度異常を検知した際の対処法
ノズルまたはヒートベッドでの温度異常
・温度が異常、もしくは検出できない場合
・目標温度に到達しないまま、20秒間変化がない場合
・目標温度で20秒以上、温度が変動している場合
・周囲温度が8℃より低く、低温保護が作動した場合
トラブルシューティング
タッチパネルにノズルとヒートベッドの温度表示があるかどうかご確認ください。
ノズルとホットベッドの温度が8℃より低い場合、プリントを開始する前に、製品の周辺温度が8℃より高いかご確認ください。
ノズルの温度が "0 "を示す場合、ノズルと本体の2つのタイプCケーブルを再接続してください。タイプCケーブルをロックするネジはあまり強く締めないようにご注意ください。
ノズルシェルを取り外し、ノズルサーミスタとヒーティングパイプワイヤーが損傷していないか、端子が差し込まれているかどうかを確認します。ノズル内部がショートしないよう、操作中は必ず電源を切ってください。
ヒートベッドの温度が "0 "を示している場合、下の画像の各位置のネジを外し、2本のタイプCケーブルとZモーターワイヤーを取り外してください。その後、底板を取り外し、メインボード上のヒートベッドサーミスタ配線が損傷していないか、端子がしっかり差し込まれているかどうかをご確認ください。ショートや感電の原因とならないよう、動作中は必ず電源を切ってください。
プリント板を取り外し、次の画像場所のネジを取り外し、ケーブルの溶接に異常がないか、プリント板のリンクワイヤーに損傷がないか確認します。ショートしないよう、操作中は必ず電源を切ってください。
高温エラー
・ノズルの温度が275℃を超え、タッチパネルに高温エラーが表示される場合
・ヒートベッドの温度が110℃を超え、タッチパネルに高温エラーが表示される場合
トラブルシューティング
・タッチパネル右上の歯車 [設定] > [復元] > [復元]をタップして製品を初期化し、問題が解決されるかどうかご確認ください。
※製品のすべての設定とファイルが初期化されます。
・製品を初期化しても問題が解決しない場合は、ノズルと本体の2つのタイプCケーブルを差し直してください。タイプCケーブルのネジはあまり強く締め付けないように注意してください。[設定] > [復元] > [復元] をタップして製品を初期化し、問題が解決されたかどうかご確認ください。
※製品のすべての設定とファイルが初期化されます。
プリントファイル破損アラートの対処法
AnkerMake Studioは、STLファイル(BINARY & ASCII)とOBJファイル、3MF、STEP、AMFファイルに対応しています。
AnkerMake Studioでプリントファイルを作成すると、AnkerMake M5本体でプリントするためのファイルデータが生成されます。
プレビュー時にプリントファイルが破損した場合、以下のアラートが表示されます。
アラートが出る原因
・プリントファイルのフォーマット間違い
・プリントファイルの破損
・プリントを開始する前に、プリントファイルが入ったフラッシュドライブが抜かれた
以下のトラブルシューティングをお試しください。
・プリントファイルのフォーマットが正しいかどうかを確認し、正しくない場合は適切なフォーマットに変更してください。
・プリントファイルが破損している場合は、ファイルを再スライス後、再度読み込み、プリントを行ってください。
・フラッシュドライブを使用してプリントファイルをコピーする場合、AnkerMake M5がプリントを開始したことを確認してからフラッシュドライブを抜いてください。
リモートプリントにエラーが出るときの対処法
データの受信は以下のような原因で失敗することがあります。
・ファイル形式が正しくない、またはファイルが破損している。
・ダウンロードまたは転送に失敗した。
操作手順
AnkerMakeアプリ経由のプリントの場合
・AnkerMake M5とAnkerMakeアプリを再起動します。
・お使いのスマートフォンとAnkerMake M5のネットワーク接続を確認してください。
-スマートフォンで他のアプリを正しくお使いいただけるかご確認ください。
-別のWi-Fiをお試しください。タッチパネルで右上の歯車 [設定] > [ネットワーク] > [Wi-Fiの変更] を選択します。
・上記の手順で解決しない場合は、ローカルファイルをいくつか削除して、Anker Make M5のストレージを解放してください。タッチパネルで [開始] > [ローカル] を選択し、右上の編集アイコンをタップするとローカルファイルが表示されます。
AnkerMake Studio経由のプリント失敗の場合
1.AnkerMake M5とAnkerMake Studioを再起動します。
2.お使いのデバイスのネットワーク接続を確認します。
3.上記の手順で解決しない場合は、ローカルファイルを削除して、AnkerMake M5のストレージをクリアにしてください。[開始] > [ローカル] に移動し、編集アイコンをタップします。
4.AnkerMake Studioソフトウェアでプリントファイルを再スライスします。
5.プリントデータを再度AnkerMake M5に転送します。
6.上記をお試しいただいてもプリントデータを転送できない場合は、プリントデータをUSB-Cフラッシュドライブにコピーし、フラッシュドライブ経由でプリントを開始してください。(USB-Cフラッシュドライブは付属していません)
フィラメント破損アラートを止める方法
AnkerMake M5は、フィラメント破損を検知するセンサーを搭載しています。
異常を検知した場合、アラートを表示しプリントが停止します。
異常を検知した場合、アラートを表示しプリントが停止します。
想定される原因
1.フィラメント切れ:フィラメントが残っていない場合に起こります。
2.フィラメント破損:フィラメントが切れたり外れたりする場合に起こります。
3.その他、異常を検知した場合に起こります。
解決策:
・フィラメントが切れたり、折れたりした場合は、以下の操作を行ってください。
1.エクストルーダーの空圧コネクタークリップを取り外し、リリースブッシュを押します。次に、チューブを引き出して、内部にあるフィラメントを取り除きます。
2.本体の電源を入れ、ノズルを180°Cに予熱します。
3.エクストルーダーのクリップを持ち、残りのフィラメントを引き抜きます。
4.新しいフィラメントを追加し、フィラメントの先端を45°にカットして再挿入します。
上記をお試しいただいても改善しない場合、左側の検出モジュールを外して、プリントを再開してください。
AI認識に失敗するときの修正方法
AIカメラによるエラー検知機能は、AnkerMake Studioソフトウェアでスライス処理したファイルでのみご利用いただけます。
AIを有効にすると、レイヤーごとにプリントモデルが撮影され、AnkerMake Studioでシミュレーションした画像と比較します。 AIが異常を検知した場合、下記画像のようなエラーメッセージが表示されます。
ファーストレイヤーをプリントすると、Z軸が50mmまで上がり、カメラがより鮮明に視覚的に比較できるようになります。
AIがプリントを異常検知した場合は、以下のエラーメッセージが表示されます。
併せてプリントモデルの印刷状況を観察していただくことをお勧めします。エラーが発生した場合は、直ちにプリントを中止してください。エラーではなく警告のみ発生する場合は、そのまま印刷処理を続行していただいても問題はございません。
・ プリントモデルがバラバラになる問題
プリントがホットベッドに密着していない場合、途中でプリントモデルが本来の位置から外れることがあります
プリントモデルとホットベッドの接着面の表面積が、下の画像のように少なくないかどうかを確認してください。表面積が少ない場合、AnkerMake Slicerの [Expart mode] > ビルドプレート密着性 > ビルドプレート接着タイプ > ブリム で接着面積を増やしてください。
プリント温度の設定が、フィラメントの推奨温度の範囲内かどうかご確認ください。
ホットベッドの温度がフィラメントの推奨温度より低い場合、ホットベッドの温度を上げてください。
PLA+…65℃未満推奨
ABS/PETG…100℃未満推奨
・フィラメントの詰まりでプリントが中断された後、再びフィラメントが押し出されるようになった場合(下図参照)。
フィラメントホルダーが適切な向きで回転するようにセットしてください。フィラメントを押し出すときの抵抗が減り、引っ張る力の不足による不具合を防ぐことができます。
・Y軸のレイヤーがずれている場合
・ Y軸ベルトが引っかかるような異物がY溝に落ちていないかご確認ください。
・ X軸とY軸のベルトの張りをご確認いただき、ネジを締める、もしくは緩めて張力を調節してください。
調整方法は下記の動画をご参照ください。
・AnkerMake SlicerでExpert Modeを使用する場合、ジャークの設定を有効にしてください。プリントの品質を確保するために15mm/sに設定することを推奨します。Expert Mode > スピード > ジャーク制御を有効にする
・フィラメントが押し出されても、何もプリントされない場合
エクストルーダーからフィラメントが押し出されるのに何も印刷されない状態は、ノズルが詰まっている場合があります。
フィラメントホルダーが絡まっていないか、うまくフィラメントが送れているか確認してください。プリントを一時停止して、エクストルーダーからフィラメントを取り出し、フィラメントの絡まりをほぐすか、新しいフィラメントをご使用ください。
・ノズルが詰まっていないかご確認ください。
本体を220℃に予熱し、フィラメントを手動でエクストルーダーに送り込み、フィラメントが押し出せるかどうか確認します。
上記のトラブルシューティングで解決しない場合、次の動画の手順でノズルを清掃してください。(動画は英語です)
1). 装填されているフィラメントをすべて取り除き、本体を180℃に予熱し、エクストルーダーを200mmに上げて、X軸の中央に移動させます。
2). 180℃になったら針など先端の細いものをノズルに差し込みます。
3). 詰まりが解消されるまで、針などで軟化したフィラメントを突き刺して取り除いてください。(溶けた残留フィラメントでの火傷に充分ご注意ください。)
4). フィラメントを押し出し、ノズルの詰まりがないことを確認します。
タッチパネルで [コントロール] > [押し出し] > [ロード] をタップします。
上記の手順を、詰まりが解消されるまで繰り返してください。
ノズルの清掃で解決しない場合は、以下の記事の手順に従って、ノズルまたはホットエンドを交換してください。
・下記画像をご参照の上、Type-Cケーブルがしっかりと挿入されているかご確認ください。
・下記画像をご参照の上、エクストルーダーのモーターケーブルが緩んでいないか確認し、再挿入してください。
・背面の空気出口から空気が出ているかどうかご確認ください。空気が出ていない場合、エクストルーダーのシェルを分解し、スロートファンを確認してください。緩んでいる場合は、再挿入するか、新しいファンと交換してください。
ノズルの詰まり/フィラメントの漏れ
原因:
・長期間の使用によるノズルの汚れ
・ヒートベッドが不均一、プリントモデルが小さい、特殊な高温素材ABSのため、プリント中にモデルがヒートベッドから離れてしまい、消耗品がノズル全体に巻きついている。
・ノズルが正しくロックされていないため、ノズルから材料が漏れてしまう。
1.作業をしやすくするため、AnkerMake M5の電源を入れ、[コントロール] > [位置調整] をタップしてエクストルーダーを200mmまで上げ、X軸の真ん中に移動させます。
2.H2.0レンチを使って、エクストルーダー背面のネジ4本を緩めます。
3.エクストルーダーの上部カバーとノズル・カバーを取り外し、慎重に脇に置きます。
4.H2.0レンチを使用して、底面カバー前面のネジを緩め、底面カバーを取り外します。
5.タッチパネルで [予熱] > [予熱を開始] をタップし、ノズルが220℃に予熱されるのを待ち、10分間保温した後、針など先端の細いものを使ってフィラメントをゆっくりと清掃してください。
ご注意
・加熱されたノズルは高温のため、火傷をしないように充分ご注意ください。
・クリーニングがうまくいかない場合は、ノズルを240℃に予熱してお試しください。さらに、ABSなどの高温のフィラメントを印刷する場合は、製品の対応温度応じて予熱温度を上げてください。
・サーミスタの線が切れないように、ゆっくり優しくクリーニングしてください。
・エアガイド(緑色の部品)を先に取り外してください。発熱線とサーミスタ線の接続部分が取り外しにくい場合は、ヒートガンなどを使って取り外してください。
・タッチパネルで [予熱] > [予熱を開始] をタップし、ノズルが220℃に予熱されるのを待って、10分間保温した後、ピンセットや針先ペンチを使ってノズルの上部をゆっくり清掃してください。
清掃後、ノズルを200℃に予熱し、ソケットレンチでノズルをロックしてください。
清掃中にサーミスタの線が切れた場合は、ホットエンドを交換してください。詳しい操作方法は、以下の記事をご参照ください。
カメラが異物で塞がれている場合、AIは正常に動作しませんのでご注意ください。
オートレベリングのエラーと解決方法
・データ通信エラー、通信エラー
ノズルと本体の2つのUSB-Cケーブルを差し込み直してください。
※USB-Cケーブルをロックするためのネジはあまり強く締めすぎないようにご注意ください。
・ノズル、ホットベットの温度異常
温度異常を検知した際の対処法 の記事をご参照いただき、完了した後、オートレベリングのために電源を再び入れてください。
・オートレベリングのエラー表示や失敗
オートレベリングの際、Z軸の片側が動かない、または同期していない場合、 Z軸のモーター線2本が定位置に挿入されていないか、反転していないか確認してください。
・X, Y, Z 軸の動作異常がレベリング異常の原因になっている場合
以下の記事をご参照ください。
原点復帰に失敗するときの解決方法(英語)
・ホットベッドの台がでこぼこしたり、斜めになっている
Vホイールに異常がないか、プリント台の両側から底までの距離が遠すぎないか、組み立てに異常がないかご確認ください。
異常がある場合、再度組み立て直してお試しください。
・ホットベッド、ノズルアセンブリ、または V ホイール偏心ナットが緩んでいるか、損傷している
ホットベッドのVホイール偏芯ナット、ノズルアセンブリ V ホイール偏芯ナットの調整方法について、「メンテナンス」項目の「エクストルーダー・プリント台の偏心ナットの調整方法」をご参照ください。
X/Y 軸 V ホイールの交換方法に関する項目:X および Y 軸の V ホイールの交換方法(英語)
・フレームおよび本体部品が適切な場所に取り付けられていない
電源を切り、ノズルとプリントプラットフォームをゼロ位置に戻し、Z軸を手動で下まで押して左右共に下がっていることを目視で確認してください。
正面から見て、左右のノズルの位置がプリント台より低くなっていないかどうか確認してください。
ホットベッド面より大きく下がっていない場合、図の位置にある2本の柱が所定の位置に組み立てられていないか確認し、再度組み立てます。
組み立てる際、支柱が本体の溝に完全に入り、途中で引っかからないようにご注意ください。
・プリント底面プレスがきつすぎる、またはベッドから離れすぎていて、正しく接着しない
ご注意
ファーストレイヤーの接着を確実にするためには、本体のプリントの高さを調整してください。
写真に表示されているわずかなしわは正常な現象であり、ファーストレイヤーがよりよく接着している証拠です。
解決策:
付着がひどく、ビルドプレートから造形物を取り除くことができない場合は、タッチパネル上でZ軸オフセットを設定することによって調整が可能です。設定は0.05mm単位で調整することができ、ファーストレイヤーのプリント開始後に設定することができます。タッチパネルの設定は本体へすぐに反映されます。
ノズルがホットベッドから離れすぎていると、ビルドプレートが適切に接着されません。オートレベリング後に残留物でZ軸のゼロ調整精度に影響を与えないように、プリントに注意してノズルを清掃してください。それでも接着しない場合は、Z軸オフセットを-0.05mm単位で調整します。ファーストレイヤーのプリントが始まった後に設定でき、すぐに反映されます。
ファーストレイヤーのプリントがうまくいかない場合の対処法
初期レイヤーがうまくプリントされず、以下のようなエラーが表示される場合の対処法
・ノズルとヒートベッドの距離が近すぎる場合、下記のようなプリント品質になる場合があります。
以下のトラブルシューティングをお試しください。
・PEIプレートの汚れを消毒用アルコール等で取り除きます。
・新しいプリントを開始し、ファーストレイヤーのプリントに問題がないかどうか確認します。
・上記で問題が改善されない場合、 タッチパネルでZオフセットの値を+0.05, +0.1, +0.15, +0.2の中から変更してください。(+0.3mmを超えることは推奨されません。)
以下の図ようなプリント品質の問題が発生した場合、下記のトラブルシューティングをお試しください。
・PEIプレートの汚れを消毒用アルコール等で取り除いてください。
・プリントモデルとホットベッドの間の表面積が小さい場合、[Expert Mode] > [ビルドプレート密着性] > [ビルドプレート接着タイプ] > [ブリム] でブリムを大きくし、[ラフト] で接着面積を大きくしてお試しください。
ABSフィラメントを使用してプリントする場合、AnkerMake Slicerの [Expert Mode] > [冷却] > [プリント中の冷却を有効にする] で、下の数層または全工程のファンを無効にしてください。
PLA+の場合、温度は65℃まで、ABSとPETGの温度は100℃まで上げることをお勧めします。
・AnkerMake Slicerの初期レイヤー速度を確認し、デフォルトのボトムレイヤーのプリント速度である125mm/sになっているかご確認ください。
・ヒートベッドの温度を上げてください(ABSとETGの場合のみ)。
ABSフィラメントをプリントする場合、AnkerMake Slicerの [Expert Mode] > [冷却] > [プリント中の冷却を有効にする] で、最初の数層または全工程のファンを無効にすることをお勧めします。
下記のようなプリント品質の問題が発生した場合、ノズルとホットベッドの距離が遠すぎる場合があります。
・PEIプレートから汚れをアルコール等で取り除いてください。
・新しいプリントを開始し、ファーストレイヤーのプリントに問題がないかどうか確認します。
・改善しない場合、Zオフセットの値を-0.05, -0.1, -0.15, -0.2の中からそれぞれ変更をお試しください。-0.3mmを超えることは推奨されません。
プリントモデルのレイヤーシフトへの対処法
下図のようにプリントモデルのX軸方向またはY軸方向に問題が発生する場合の対処法です。
・加速度制御とジャーク制御が、AnkerMake M5の最適なプリント範囲外に設定されている場合
AnkerMake Slicerの [スピード] > [加速度制御を有効にする] 、 [ジャーク制御を有効にする] で、それぞれ加速度制御とジャーク制御を無効にすることをお勧めします。
(加速度は2500以下、インフィルジャークは30以下、その他ジャークは15以下を推奨します。)
・プリント時の動作に支障があり、レイヤーシフトが発生する
「メンテナンス」より「X軸・Y軸ベルトの調整方法」をご参照いただき、可動部がスムーズに動くように異物を除去してください。
・ベルトがゆるすぎる/きつすぎてプリント時の動作に支障が出る場合
下記の動画をご参照いただき、X軸またはY軸ベルトの締め付けを適切に調整してください。
・プリントモデルが高速プリントに適していない場合
プリントモデルの造形姿勢が35°以下になっていないか確認の上、[スピード] > [プリント速度] を適切に下げてお試しください。
・ファームウェアが最新でない場合
タッチパネル [設定] > [バージョン] でファームウェアを最新の状態へ更新してください。
プリントモデルがバラバラになってしまう場合の対処法
・フィラメントホルダーが適切な向きで回転するようにセットしてください。フィラメントを引き込む際の抵抗を減らすことで不具合を減らすことができます。
・プリントモデルの位置がずれてしまい、AnkerMake Slicerのデータと一致しない場合は、「初期レイヤーがうまくプリントされない場合の対処法」のトラブルシューティング手順をご参照ください。また、プリントモデルが反ってしまい、プリント中にノズルと衝突してしまうことを避けるため、モデルの弱い部分(浮遊面)の設計を強化してください。
・[Expert Mode] > [移動] > [コーミングモード] > [すべて] > [移動はプリントしたパーツを回避する] を有効にします。
ノズルの詰まりを解消する方法
下記の動画をご参照ください。
フィラメントの押し出しが不十分な場合の対処法
フィラメント不足でプリントモデルの表面または内部がうまく連結しない場合のトラブルシューティングです。
・押し出されたフィラメントの量が少なく、フィラメントの出力が不十分な場合
使用するフィラメントの直径をご確認の上、AnkerMake Slicer [素材] > [直径] で入力した直径と一致していることをご確認ください。
・フィラメントがうまく巻けていない場合
フィラメントに結び目が無いか、曲がりすぎていないかを確認の上、結び目を梳き、曲がった部分をまっすぐにしてください。フィラメントを引き込むときの抵抗を減らすことで不具合を防ぎます。
・エクストルーダーのばねが固すぎる場合
確認方法:
下図の右側にある押し出しボタンが強く押されすぎていないか確認します。押し出しギアがきつすぎてフィラメントを磨耗させることを防ぎます。
解決策:
H2.5ビットのドライバーを使い、下図の左側にある押し出しスプリングの締め付けを調整してください。
・ プリント温度が不足している場合
フィラメントの種類やプリントモデルのサイズに応じて、プリント温度が適切かどうかご確認ください。より大きなモデルをプリントする場合は、プリント温度を適切に上昇させる必要があります。
例えば、PLA+の場合、通常サイズのモデルをプリントする場合の温度は205℃、大型モデル(長さまたは幅が150mm以上)の場合は推奨温度が220℃となります。
AnkerMake Slicerの [マテリアル] > [プリント温度] を確認し、適切に上昇させてください。
・フィラメントがスムーズに押し出されず、ホットエンドの内部に空洞ができている場合
ノズル内に異物がある場合に起きやすい症状です。
ノズルを180℃に加熱し、針など先端の細いものを刺してノズル穴の中を「かき混ぜる」ようにして、押し出しがスムーズになるまで手動で押し出してください。
操作方法については、下記の動画をご参照ください。
・ノズルが磨耗している場合
プリントモデルが下図のようになり、同時にフィラメント不足とワイヤー引きがある場合、ノズルが磨耗している可能性があります。
ノズル穴が磨耗したり変形していないかどうかご確認ください。
解決策:
ノズルが磨耗、変形している場合は、ノズルの交換が必要です。ノズルを180℃に加熱した後、M6スリーブと六角レンチを使用してノズルを交換してください。
具体的な作業方法は、下記の記事をご参照ください。
・ホットエンド内のテフロンチューブが劣化している場合
フィラメントが滑らかでなかったり不均一になってしまい、ノズルを交換しても改善されない場合は、下記の動画をご参照の上、ホットエンドを交換してください。
・フローパラメータ設定の問題(エキスパートモードのみ)
他の方法でフィラメントの出力不足問題を解決できない場合、[マテリアル] > [フロー] でパラメータが100%になっているか、105%、110%、115%と徐々にフローレートを上げて改善されるかご確認ください。115%を超える設定は推奨されません。
フィラメントの押し出し量が多すぎる場合の対処法
・フィラメントの直径が大きく変動し、押し出しが不安定になっている場合
デジタルノギスなどでフィラメントの直径が大きすぎないか測定してください。10cm以上確認いただくことを推奨します。1.75mm±0.03mm以上、直径が大きく変動している場合はフィラメントを交換するか、AnkerMake純正品のフィラメントをお買い求めください。
AnkerMake Slicerの [マテリアル] > [フロー] が100%になっているか、1層目のフローだけが意図的に大きくなっていないかご確認ください。
トップレイヤーに穴ができてしまう場合の対処法
・フローのパラメータ設定に問題がある場合(エキスパートモードのみ)
・トップレイヤーが薄すぎて、上部の穴や隙間をうまくカバーできない場合 (エキスパートモードのみ)
AnkerMake Slicerの [マテリアル] > [フロー] > [上面/下面フロー] のパラメータが100%になっているか確認の上、適切に増加させてください。
AnkerMake Slicerの [トップ/ボトム] > [上部/底面の厚さ] > [上部レイヤー] で、上部レイヤーの数を4に設定するか、 [上部/底面の厚さ] を適切に増やしてください(上部レイヤーの数は自動的に変更されます)。
・インフィル密度のパラメーターが低すぎて、トップレイヤーがうまくカバーできない場合
確認方法:
AnkerMake Slicerのインフィル密度が10%以上であるかどうかを、[インフィル] > [インフィル密度] にて確認します。
解決策:
インフィル密度を10%に設定するか、適切に密度を上げてください。
プリントモデルのたるみ問題の対処法
プリントモデルのサポート部分以外のパーツ間にフィラメントの線が出るなど、プリント品質に問題がある場合は、以下の方法をお試しください。
・フィラメントが湿気を帯び、プリントの品質が悪い場合
フィラメントを乾燥させるか、新しいフィラメントに交換してください。
フィラメントの推奨乾燥温度は下記の通りです。
PLA …60℃で約4時間
ABS、PETG …70℃で4時間
・引き戻し距離が短い、または引き戻し速度が遅い場合(エキスパートモードのみ)
AnkerMake Slicerの [移動] > [引き戻し有効] で、引き戻し距離と引き戻し速度のパラメータがそれぞれ1.5mmと60mm/sになっていることを確認の上、引き戻し距離を2.0mm、2.5mm、3.0mmと徐々に増やしてお試しください。5.0mmを超えることは推奨されません。
また、引き戻し速度を徐々に増やしてお試しください。80mm/秒を超えることは推奨されません。
ご注意
サードパーティ製フィラメントやカスタマイズされた設定をご使用されていないことをご確認ください。
・プリント温度が高すぎるためフィラメントが溶けすぎてしまい、試運転中に重力で落下してしまう場合
確認方法:
プリント温度がフィラメントに適しているかどうか、[マテリアル] > [プリント温度] で確認の上、ノズルの温度を5-10℃下げてお試しください。
・移動距離が長すぎるため、フィラメントが重力によって落下してしまう場合(エキスパートモードのみ)
AnkerMake Slicerの [移動] > [コーミングモード] > [すべて] で、コーミングモードがオンになっているかどうかご確認ください。複数のモデルをプリントする場合、それぞれの間隔が広がりすぎないようにご注意ください。
・ノズルが摩耗し、プリントモデルに描画やたるみが発生している場合
解決策:
下記の記事をご参照の上、ノズルを交換してください。
・フィラメントが引き伸ばされ、サポートとの間がたるんでいる場合
プリント時間短縮のために、プリントモデルとサポート部分の間でフィラメントが引き伸ばされ、たるみが発生する場合がございますが、仕様となります。
プリントモデルの崩れを修正する方法
・プリント温度が高すぎる場合
プリント温度がフィラメントに適しているかどうか、[マテリアル] > [プリント温度] でご確認の上、ノズルの温度を5℃-10℃下げてお試しください。
・冷却ファンがオンにならない場合
プリント中にファンが回る音があるか確認します(通常PLA+の場合、2層目でファンの回転が100%になります)。
[冷却] > [プリント中の冷却を有効にする] がオンになっているか確認してください。
・レイヤーごとのプリント時間が短すぎるため、冷却時間が不十分な場合
最小レイヤー時間が推奨値の6秒になっているかどうかを、[冷却] > [最小レイヤー時間] で確認します。最小レイヤー時間を調整することで、プリント速度が自動的に低下し、一層ごとの冷却に十分な時間を確保することができます。
断面が小さいモデルの場合、15秒を超えない範囲で最小レイヤー時間を増やしてお試しください。
・サーミスタの検出が不正確な場合
AnkerMake M5が冷えるのを待って再度お試しください。また、室温が暑すぎないかご確認ください。
改善しない場合、以下の動画をご確認の上、ホットエンドを交換してください。
プリントモデルのレイヤー破損の対処法
プリントモデルのレイヤーに以下のような亀裂や破損が発生した場合、以下の手順で修復してください。
・フィラメントの押し出しがスムーズでない場合
フィラメントがスムーズに引き込まれているかどうか、フィラメントホルダーが適切に設置されているかご確認ください。フィラメントホルダーを左下に設置し、フィラメントを時計回りに回転させることで、ワイヤーを引き込む際の抵抗を減らすことができます。
・停電や電源障害でプリントが中断され、レイヤーに亀裂が入ったり、断線してしまう場合
電源をオフにした後にプリントモデルが壊れていないかどうか、また電源オフや接続についての通知が表示されていないどうかを確認して、プリントを続行するかどうかをご判断ください。
プリントモデルが割れていたり、深刻に断線している場合は、ファームウェアのアップデートをお試しください。
・フィラメント不良の場合
フィラメントを交換した後に、プリントモデルが割れたり、継続的にプリントされない場合は、本体のファームウェアをアップデートしてください。
・レイヤー高さのパラメータがノズル径と一致しない場合
レイヤーの高さが、ノズル径の80%を超えないように調整してください。 [品質] > [レイヤー高さ] で確認できます。
・周囲の温度が低すぎる場合
フィラメントの熱収縮性が高いと、急冷時にモデルに亀裂や破損が発生しやすくなります。
フィラメントがABS、PETGなどの熱収縮性が高いフィラメントでないかどうかをご確認の上、下記をお試しください。
・プリント中にモデルの冷却ファンをオフにします。
・ヒートベッドの温度を上げてください。
・プリント速度を遅くしてください。
・プリント時に室温の影響を受けないようエンクロージャーをご使用ください。
プリントが止まってしまう場合の対処方法
・フィラメントを使い果たしたため、プリントを続けることができない場合
新しいフィラメントを装填してください。
・フィラメントの押し出しがスムーズでない場合
フィラメントホルダーが適切な向きで回転するようにセットしてください。
・フィラメントが途中で切れてしまい、うまく引き込まれない場合
残留フィラメントを除去した後、新しいフィラメントを再装填してください。
具体的な操作方法については、「メンテナンス」項目の「フィラメントの除去方法と残留フィラメントの清掃方法」をご参照ください。
・プリント中にノズルに異物が入り、うまく押し出されなくない場合
フィラメントに汚れが付着していないかご確認ください。フィラメントに埃などが付かないよう、適切な環境に置いていただくことをお勧めします。
・ノズルが詰まり、押し出しが途中で止まってしまう場合
詰まったフィラメントを切断し、エクストルーダーに新しいフィラメントを再度挿入した後、タッチパネルで[コントロール] > [押し出し] をタップしてフィラメントが正しく押し出されるかどうかを確認します。
うまく押し出されない場合、ノズルの洗浄をお試しください。ノズルを180℃に加熱した後、同梱のノズルクリーニング用ニードルを挿入して攪拌し、押し出しがスムーズになるまで手動で押し出しを行います。具体的な方法については、下記の動画をご参照ください。
上記で改善されない場合、ノズルを交換してください。
ノズルを180℃に加熱した後、M6スリーブとL型ソケットレンチを使用してノズルを交換します。具体的な方法については、下記の記事をご参照ください。
・フィラメントがエクストルーダーの中で滑ってしまい、うまく押し込むことができない場合
フィラメントを引き抜き、問題のある箇所を切り取ってから、再度挿入し直してください。
・フィラメントが軟化しすぎてしまい、エクストルーダー内で詰まっている場合
押し出しクランプを押してフィラメントを引き出し、フィラメントの直径が軟化して大きくなっていないか、詰まっていないかをご確認ください。
フィラメントが詰まっている場合、フィラメントを引き抜き、再度45度の角度でフィラメントの端を切り落として、挿入し直します。
プリンターの電源を切り、押し出しモーターが冷えるのを待って、再度プリントを開始してください。
それでも問題が解決しない場合は、以下の方法でスロートクーリングファンを交換してください。
・プリントファイルに問題がある場合
同じファイルが、同じ高さで頻繁に押し出しを停止する場合、プリントファイルに問題がある場合があります。
AnkerMake Slicerで再スライスし、Easy Modeでプリントをお試しください。
プリントモデルがうまく固まらない場合の対処法
・プリント温度が低く、広い面積をプリントするときにフィラメントの溶融速度が追いつかない場合
フィラメント材質の許容範囲内でプリント温度を5-10℃上げてお試しください。
[マテリアル] > [プリント温度] でプリント温度を調整します。
インフィルのプリント速度を徐々に下げて効果を確認します。
[スピード] > [インフィル速度]を変更してください。
・インフィル密度またはインフィルパターンが正しく設定されていないため、フィリングに問題が発生する場合
[インフィル] > [インフィル密度] より 適切なインフィル密度を選択します。通常10%以下が適切な範囲です。必要性に応じて調整することができます。
[インフィル] > [インフィルパターン] より適切な塗りつぶしパターンを選択します。「ライン」ではなく「グリッド」や「トライアングル」を選択することをお勧めします。
参考 - グリッド
参考 - トライアングル
参考 - ライン
ウォールとインフィル間のずれや隙間を修正する方法
・AnkerMake Slicerのパラメータが正しく設定されていない場合(エキスパートモードのみ)
[AnkerMake FDM設定] > [インフィル収縮距離] をご確認いただき、推奨値の0.2mmであることをご確認ください。
インフィル収縮距離が0mmで、まだ隙間ができる場合は、[インフィル] > [インフィル公差] を適切に増やしてお試しください。50%を超えることは推奨されません。
・プリント速度が遅すぎるため、内壁とインフィルがほとんど重なっていない場合
インフィル収縮距離とインフィル公差を調整した後、まだ隙間やずれがある場合、 [スピード] > [インフィル速度] を適切に上げてお試しください。
インフィルの膨張による表面異常の対処方法
・AnkerMake Slicerのパラメータ設定が不適切な場合(Expert Modeの場合のみ)
[AnkerMake FDM設定] > [インフィル収縮距離] が推奨値の0.2mmになっているかをご確認ください。
0.25mm、0.30mmと徐々にインフィル収縮距離を伸ばしてお試しください。
ノズル径を超えることは推奨されません。
・プリント速度が速すぎるため、内壁とインフィルの実際の重なりが大きくなっている場合
インフィル収縮距離を調整しても、まだ隙間がある場合、[スピード] > [インフィル速度] を適切に下げてください。
角が丸くなったり、ざらつく場合の対処方法
・ノズルがPEIプレートに近すぎるため、隙間からフィラメントが押し出されてしまう場合
モデルが特定の部分で巻き上がっていたり、1層目が薄すぎる場合、タッチパネルで [コントロール] > [オートレベリング] をタップし、オートレベリングを行ってください。オートレベリングの前にノズルの外側を清掃することをお勧めします。
・最初のレイヤーをプリントする際、モデル全体のレイヤーの厚みが薄い場合
プリント中にタッチパネルでZ軸の補正を調整することができます。 マイナスの数値でPEIプレートとの距離を近づけて、プラスの数値でPEIプレートからの距離を離します。
・プリント中、オーバーヒートによりモデルの一部に反りが発生する場合 (ABSやPETGなどの熱収縮性が高いフィラメントで発生しやすい症状です)
コーナー部分でプリントモデルに反りが生じていないかご確認ください。 コーナー移動時は速度が最も遅くなるため、症状が発生しやすくなります。
[マテリアル] > [プリント温度] でフィラメントの素材に適したプリント温度になっているか確認の上、ノズル温度を5~10℃下げてお試しください。
・インフィル密度が高すぎるため、フィラメントに収縮が発生する場合
[インフィル] > [インフィル密度]、[ウォール] > [ウォールライン数] をそれぞれ確認します。 プリントモデルのインフィル密度を下げ、ウォールライン数を減らしてください。
ノズル径が0.4mmの場合、ウォールライン数2、壁の厚さ0.8mmが推奨値です。
・プリントモデルのオーバーハング構造により、角が反ってしまう場合
プリントモデルがオーバーハング構造(プラットフォームに対する角度が35度未満)でないかをご確認の上、プリント時の反りを避けるために、オーバーハング構造部分にサポートを設計してください。
改善されない場合、[マテリアル] > [プリント温度]でプリント温度を5-10℃下げてお試しください。
また、[スピード] > [プリント速度]でプリント速度を下げてお試しください。
薄い壁に隙間ができてしまう場合の対処方法
・ウォールのパラメータが不適切な場合(Expart Modeのみ)
[ウォール] > [隙間充填]が[対象外]になっている場合、値を[全対象]に変更し、ウォールの充填機能を有効にします。
ウォールがノズル径より小さい場合、より小さいノズルに交換してください。
ノズルの交換方法は下記の記事をご参照ください。
細かいプリントができない場合の対処方法
下の写真の青い部分がプリントできない場合の対処方法
・最大スライス解像度のパラメータが大きすぎるため、AnkerMake Slicerが認識できない場合
・薄壁プリント機能がオンになっていないため、ノズル径より小さい細部のプリントができない場合
[AnkerMake FDM設定] > [最大解像度]で、パラメータが推奨値の0.3mmになっていることをご確認ください。また、AnkerMake Slicerがより細かいプリントを認識できるように最大解像度を下げて、[ウォール] > [薄壁プリント]がオンにしてお試しください。
・サイズが小さすぎてプリントできない場合
下記の記事をご参照の上、より小さな直径のノズルに交換し、ノズル直径の80%を超えないようレイヤーの厚さを減らしてください。
オーバーフローを修正する方法
・吊り下げ面構造のため、サポートが設計されていない場合
プリントモデルの吊り下げ面構造(35°以下)にサポートが設計されていない場合、[Easy Mode]では[サポートの自動生成]を有効にしてください。[Expart Mode]では[サポート] > [サポート開始]を有効にします。
・[オーバーハングスキンオーバーラップ]機能が有効になっていない場合
[AnkerMake FDM設定] > [オーバーハングスキンオーバーラップ] を有効にしてください。
また、[オーバーハングスキンオーバーラップのプリント速度] で速度を下げてください。
・プリント速度が速すぎて、押し出されたフィラメントの冷却が十分でない場合
[スピード] > [プリント速度] を適切に下げてください。
Zシーム機能に関する問題の修正方法
・Zシーム機能が有効になっていない場合
[ウォール] > [Zシーム合わせ] のパラメータを確認します。
角が鋭いプリントモデルの場合、[鋭い角]を選択し、[シームコーナー設定] で [スマート・シーム] を選択してお試しください。多角形のモデルでは、[ユーザ指定]を選択の上、座標を手動で入力することをお勧めします。
・内壁と外壁のプリント順序が正しくない場合
まず内壁をプリントし、次に外壁をプリントしてお試しください。
[ウォール] > [外側ウォール優先] を無効にしてください。
・Zシームのパラメータが正しく設定されていない場合
[移動] > [レイヤー変更時に引き戻す] を有効にしてお試しください。
・高速でプリントする際に、引き込みと押し出しに遅れが発生する場合
[スピード] > [プリント速度] > でプリント速度を下げてお試しください。
・引き戻しのパラメータ調整
[移動] > [引き戻し距離][引き戻し速度] が、それぞれ推奨する数値になっているかをご確認ください。推奨値は、引き戻し距離が1.5mm、引き戻し速度が60mm/sです。
プリントモデル表面の質感異常への対処法
・オーバーハングスキンオーバーラップの設定が適切でない場合
[Anker FDM設定] > [オーバーハングスキンオーバーラップ] を無効にしてお試しください。
・プリントモデル単層の冷却時間が正しく設定されておらず、小さなプリント部分に横線が入りやすい場合
[冷却] > [最小レイヤー時間] が推奨値の6sになっていることを確認してください。 断面が小さいモデルの場合、各レイヤーの最小レイヤー時間を適切に増加させてお試しください。
ご注意
最小レイヤー時間を調整すると、プリント速度が自動的に低下しますが、フィラメントの層を冷却するために十分な時間を確保するための処理です。
・レイヤー高さの設定が適切でない場合
[品質] > [レイヤー高さ] のパラメータを確認してください。
レイヤーの高さはノズル径の80%以下が推奨されています。 例えば0.4mmのノズルの場合、レイヤー高さの推奨値は0.32mm以下となります。 レイヤー高さを適切に下げるか、以下の記事を参考に、より大きなノズルへの交換をお試しください。
・製品本体の可動部に緩みや振動があるため、全体の動きが小さくなっている場合
以下の記事及び動画をご参照いただき、X/Y軸のベルト、エクストルーダーと本体の偏心ナットを調整してお試しください。
・メンテナンスページ:エクストルーダー・プリント台の偏心ナットの調整方法
プリントモデルに縦線が入ってしまう場合の対処法
・プリント速度、加速度制御、ジャーク制御のパラメータが高く設定されている場合
[スピード] > [プリント速度] のパラメータが推奨の250mm/sに設定されているか、プリント速度を下げて改善されるかご確認ください。
[スピード] > [加速度制御を有効にする]で加速制御パラメータがオフになっているかご確認ください。
また、[スピード] > [ジャーク制御を有効にする] > [移動ジャーク] と [プリントジャーク]のパラメータが推奨の15mm/sに設定されているかをご確認ください。プリント品質を保つため、この設定を変更することは推奨されません。
・プリントファイルの精度に問題がある場合
[AnkerMake FDM設定] > [最大解像度] でプリントファイルの解像度を下げて、精度をご確認ください。効果がはっきりしない場合は、CADソフトで画像ファイルの精度を修正してから再度お試しください。プリントファイルの精度を上げる場合、その分プリントサイズも大きくなります。
・インフィルが凸状で、オーバーラップ率が高く設定されている場合
プリントモデルに常に縦線が発生する場合、[AnkerMake FDM設定] > [インフィル収縮距離]の値が0.2mmに設定されているかをご確認ください。
値を徐々に大きくし、プリントモデル表面の縦線が減少するかどうかをお試しください。値が高すぎる場合、インフィルがプリントモデルの輪郭に接触しません。
改善しないまたはご不明点がある場合、弊社カスタマーサポートまでお問い合わせください。
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